就活
コラム
コラム
10年先を見据えた仕事
ニチバン株式会社[修士修了/生産技術]
業種[高分子/医薬品/その他機能性化学品(有機・無機)]
業種[高分子/医薬品/その他機能性化学品(有機・無機)]
「先輩インタビュー」第四回では、「セロテープ(R)」や「ケアリーヴTM」など粘着剤を用いた多彩な製品を世に送り出されているニチバン株式会社を訪問してきました。
入社2年目で生産技術課でご活躍されているNさんにお話を伺いました。
入社2年目で生産技術課でご活躍されているNさんにお話を伺いました。
化学メーカーを目指して
―こんにちは。Nさんが所属されている部署では、今どのようなお仕事をされているのですか?
N 現在は工場の生産技術課に所属しています。こちらでは、4M(人、材料、機械、方法)管理と工程管理を主な仕事としています。一般的な企業での生産技術課というイメージは、量産化の態勢を整えるというのが主な仕事だと思うのですが、私たちのところではそうした側面だけでなく、原材料変更等も行うので、他の会社でいう製品開発課の側面もあるように思います。
―Nさんは、学生時代にはどのような研究をされていたのですか?
N 学生時代は、高分子化学と化学工学を学んでいました。
―化学工学ですか?
N はい。ベンチプラントなのですが、本機に行く前の試作機として触っていました。
―就職活動をされていた当時、Nさんはどういった方面で働きたいと考えていましたか?
N 私としては、化学業界の企業をメインに考えていました。大学院での研究の中では高分子化学など専門分野は狭まってくるのですが、学生の勉強としては化学専攻として大きく化学という枠でやっていたので、特に就職で界面活性化学がいいとか高分子化学がいいとかいった思いは無かったです。
―なるほど、広く「化学業界」と考えて、という形だったのですね。
そうしますと、就職活動初期のころなどは、どういった形で企業探しをされていましたか?
N まず「社会人というものがどういったものなのか?」ということが、抽象的にはイメージできても具体的にはよく分かっていなかったので、それを自分の中に落とし込むために、初期の頃はあらゆる所に応募をして説明を聞いていました。
―なるほど。
N その後は時間も限られていますので、自分の好きな分野である化学メーカーに絞って応募していきました。
―化学メーカーというと、どういった方向の企業に絞っていかれたのですか?
N 「総合化学メーカー」といわれている企業に絞っていきました。学生の内は具体的にやりたいことが定まっていませんでしたので、総合化学メーカーの方が「何でもできる」というメリットがあり、魅力的に感じていました。
―なるほど。Nさんの場合、最終的にニチバン様を選ぼうと思ったキーポイントはどのような点ですか?
N 化学メーカーといわれる企業は、川上に属する原料メーカーが大多数だと思います。そうした企業の技術力は高く魅力的でした。ですが、消費者向け製品を製造している川下のB to Cメーカーの、「目に見える形で自分達の製品が世の中に出る」という点に強い魅力を感じたので志望しました。
N 現在は工場の生産技術課に所属しています。こちらでは、4M(人、材料、機械、方法)管理と工程管理を主な仕事としています。一般的な企業での生産技術課というイメージは、量産化の態勢を整えるというのが主な仕事だと思うのですが、私たちのところではそうした側面だけでなく、原材料変更等も行うので、他の会社でいう製品開発課の側面もあるように思います。
―Nさんは、学生時代にはどのような研究をされていたのですか?
N 学生時代は、高分子化学と化学工学を学んでいました。
―化学工学ですか?
N はい。ベンチプラントなのですが、本機に行く前の試作機として触っていました。
―就職活動をされていた当時、Nさんはどういった方面で働きたいと考えていましたか?
N 私としては、化学業界の企業をメインに考えていました。大学院での研究の中では高分子化学など専門分野は狭まってくるのですが、学生の勉強としては化学専攻として大きく化学という枠でやっていたので、特に就職で界面活性化学がいいとか高分子化学がいいとかいった思いは無かったです。
―なるほど、広く「化学業界」と考えて、という形だったのですね。
そうしますと、就職活動初期のころなどは、どういった形で企業探しをされていましたか?
N まず「社会人というものがどういったものなのか?」ということが、抽象的にはイメージできても具体的にはよく分かっていなかったので、それを自分の中に落とし込むために、初期の頃はあらゆる所に応募をして説明を聞いていました。
―なるほど。
N その後は時間も限られていますので、自分の好きな分野である化学メーカーに絞って応募していきました。
―化学メーカーというと、どういった方向の企業に絞っていかれたのですか?
N 「総合化学メーカー」といわれている企業に絞っていきました。学生の内は具体的にやりたいことが定まっていませんでしたので、総合化学メーカーの方が「何でもできる」というメリットがあり、魅力的に感じていました。
―なるほど。Nさんの場合、最終的にニチバン様を選ぼうと思ったキーポイントはどのような点ですか?
N 化学メーカーといわれる企業は、川上に属する原料メーカーが大多数だと思います。そうした企業の技術力は高く魅力的でした。ですが、消費者向け製品を製造している川下のB to Cメーカーの、「目に見える形で自分達の製品が世の中に出る」という点に強い魅力を感じたので志望しました。
学生の頃との意識の違い
学生の頃との意識の違い
―消費者が直接手に取れる形で自分たちの製品が世に出る、というのは確かに魅力ですね。
Nさんは現在、入社されて何年目になりますか?
N 入社して2年になります。
―入社2年となりますと、そろそろ業務の全体像が見えてきた頃かと思うのですが、大学時代の研究室での研究と今の業務とで、姿勢や意識などに違いや変化などは感じられますか?
N メーカーなら絶対に大事な点だと思うのですが、コスト意識ですね。
―コストですか。
N はい。最初は「良いものをつくろう」という意識で入り、最終的な段階に落とし込むところでは、製品として見合う形にコストをまとめなければなりません。コストが見合わないものをつくるという事は、会社にとってマイナスなものをつくる事になりますので、自分のモチベーションも大きく下がります。そういう面で、コストの事は学生の頃とは比にならない程意識していますね。
―学生の頃は、あまりコストを意識しなかったのですか?
N 研究室に予算などはありましたが、研究室での研究というのは謂わば「凄いものが作れればいい」という感じで、量産化は目的とされていません。一方企業では、良いものをつくるのは勿論なのですが、それに妥当なコストを加味する必要があります。量産化・コストを含めたベストを目指しています。
―なるほど。そうしたコストの重要さというものをNさんが気付かされたのは、どういった経験からですか?
N 私のいる生産技術課でも原料変更をすることがありまして、今ある製品の何かを変える時には、「現行品の品質を維持する」という制約の中で原料を変えないといけません。それを、価格帯がそれぞれ違う原料から合うものを選んでいくのがとても大変で、そうしたところからコストというものを意識するようになりました。
―異なる価格帯の原料を調整して、同程度の性能を維持した製品を同じ価格で製造しなければならないというのは大変な制約ですね。
N 厳しいですね。
―そうしたシーンというのは業務の中で多いのですか?
N 多いですね。1年目の頃から取り組んでいたテーマで、今ようやく「これでいけるかな」という配合が1つ決まったものがあって、振り返ってみると決まるまで1年以上かかっていました。
―1年以上ですか?
N はい。テーブルスケールで配合して、実際に実機に塗って特性を測って、ダメで、、、ということを1年以上繰り返しました。そういうことは珍しくありません。
―それ以外の部分で、学生の頃との違いを感じる点などはありますか?
N 根本的な研究的な姿勢は一緒だと思います。ただ企業の中では、そこに+αして「企業の理念」というものが指針としてあります。「企業の理念」を意識して取り組んでいかないと、自分の判断や仕事の結果にズレが生じてしまうと思います。なにかグラついた時に何処を見るか?という根本的なものは、大学の研究室単位では無いんじゃないかなと思います。
―なるほど。
N 大学の研究室では、「ベストを尽くそう」「論文新規性を出そう」「論文に載せよう」ということが先行します。弊社ですと『ニチバングループにかかわるすべての人々の幸せを実現します』という基本理念が第一になりますので、何か判断に迷った時の見方が全く違ってきますね。
―決断する時の土台が異なるという事ですね。それはとても大きな違いですね。
そうした業務の取り組みの中で、難しいと感じる点ややりがいなどはどういったところにありますか?
N 生産技術課のもう一つの側面である「工程管理」の話をします。「スケールアップ」の際に、実際に自分が携わっている製品が、実機で製造されて、更に時間が経過しても「テーブルスケール」で実験した時と同じ性能を出せるのか?また、弊社の場合テープを取り扱っていますので、一回使って終わりではありません。品質保持期限内はお客様のお手元で同じ性能が出せるのか?を見るのが大変苦労するところですし、難しいところだなと思っています。
―何年も経過した先を見るというのは、確かに難しいところですね。
N 何年間も経過させた製品の性能評価を行う代わりに、模擬的に評価する場合もあります。どうしたら数年先の製品を再現できるか?今自分が変更した段階で良いものが出来たとしても、自分が担当を外れた後でクレームが出るようなことがないように、そこまで品質に責任を持つという部分がとても難しいなと思います。逆に、それが出来てお客様に使っていただき、会社の利益につながった時にはやりがいを感じますね。
Nさんは現在、入社されて何年目になりますか?
N 入社して2年になります。
―入社2年となりますと、そろそろ業務の全体像が見えてきた頃かと思うのですが、大学時代の研究室での研究と今の業務とで、姿勢や意識などに違いや変化などは感じられますか?
N メーカーなら絶対に大事な点だと思うのですが、コスト意識ですね。
―コストですか。
N はい。最初は「良いものをつくろう」という意識で入り、最終的な段階に落とし込むところでは、製品として見合う形にコストをまとめなければなりません。コストが見合わないものをつくるという事は、会社にとってマイナスなものをつくる事になりますので、自分のモチベーションも大きく下がります。そういう面で、コストの事は学生の頃とは比にならない程意識していますね。
―学生の頃は、あまりコストを意識しなかったのですか?
N 研究室に予算などはありましたが、研究室での研究というのは謂わば「凄いものが作れればいい」という感じで、量産化は目的とされていません。一方企業では、良いものをつくるのは勿論なのですが、それに妥当なコストを加味する必要があります。量産化・コストを含めたベストを目指しています。
―なるほど。そうしたコストの重要さというものをNさんが気付かされたのは、どういった経験からですか?
N 私のいる生産技術課でも原料変更をすることがありまして、今ある製品の何かを変える時には、「現行品の品質を維持する」という制約の中で原料を変えないといけません。それを、価格帯がそれぞれ違う原料から合うものを選んでいくのがとても大変で、そうしたところからコストというものを意識するようになりました。
―異なる価格帯の原料を調整して、同程度の性能を維持した製品を同じ価格で製造しなければならないというのは大変な制約ですね。
N 厳しいですね。
―そうしたシーンというのは業務の中で多いのですか?
N 多いですね。1年目の頃から取り組んでいたテーマで、今ようやく「これでいけるかな」という配合が1つ決まったものがあって、振り返ってみると決まるまで1年以上かかっていました。
―1年以上ですか?
N はい。テーブルスケールで配合して、実際に実機に塗って特性を測って、ダメで、、、ということを1年以上繰り返しました。そういうことは珍しくありません。
―それ以外の部分で、学生の頃との違いを感じる点などはありますか?
N 根本的な研究的な姿勢は一緒だと思います。ただ企業の中では、そこに+αして「企業の理念」というものが指針としてあります。「企業の理念」を意識して取り組んでいかないと、自分の判断や仕事の結果にズレが生じてしまうと思います。なにかグラついた時に何処を見るか?という根本的なものは、大学の研究室単位では無いんじゃないかなと思います。
―なるほど。
N 大学の研究室では、「ベストを尽くそう」「論文新規性を出そう」「論文に載せよう」ということが先行します。弊社ですと『ニチバングループにかかわるすべての人々の幸せを実現します』という基本理念が第一になりますので、何か判断に迷った時の見方が全く違ってきますね。
―決断する時の土台が異なるという事ですね。それはとても大きな違いですね。
そうした業務の取り組みの中で、難しいと感じる点ややりがいなどはどういったところにありますか?
N 生産技術課のもう一つの側面である「工程管理」の話をします。「スケールアップ」の際に、実際に自分が携わっている製品が、実機で製造されて、更に時間が経過しても「テーブルスケール」で実験した時と同じ性能を出せるのか?また、弊社の場合テープを取り扱っていますので、一回使って終わりではありません。品質保持期限内はお客様のお手元で同じ性能が出せるのか?を見るのが大変苦労するところですし、難しいところだなと思っています。
―何年も経過した先を見るというのは、確かに難しいところですね。
N 何年間も経過させた製品の性能評価を行う代わりに、模擬的に評価する場合もあります。どうしたら数年先の製品を再現できるか?今自分が変更した段階で良いものが出来たとしても、自分が担当を外れた後でクレームが出るようなことがないように、そこまで品質に責任を持つという部分がとても難しいなと思います。逆に、それが出来てお客様に使っていただき、会社の利益につながった時にはやりがいを感じますね。
楽しむ意識を持って
―本当に難しく大変な業務だと思うのですが、そうした仕事の中に「学生時代のあの経験や意識が活きてるな」と感じる事柄などはありますか?
N そうですね。「楽しむ」という意識ですね。どんなことでも辛いと思ってしまうと辛くなるのですが、けれども「こんな結果になるんだ」と楽しむ方向に捉えれば状況は変わってくるものだと思います。
―楽しんで取り組む意識ですか。
N この分野では、それこそ100回検討するという様な事はざらにあります。数回やってダメだからと落ち込んでしまうと続けられなくなってしまいます。ですが、「こんな結果になるんだ」と楽しめれば100回でも200回でも継続できるので、いつか求める結果につながるんじゃないかなと思います。ですので、楽しむことがとても大事ですね。
―その境地に行き着くきっかけは何ですか?
N 今の職場の先輩ですね。
―先輩ですか。
N 入社した当時は、先輩の姿を見て学ぶことが多くあるのですが、その先輩が研究している横で「今、何バッチやったんですか?」と軽く聞いた時に「うん、104バッチ目」と、私の想像していた回数の次元を軽く超えていたんですね。
―それはすごいですね。
N 数回検討しただけで、できることもあると思います。ただ、そこまでやった方が後々に活きるんですね。知見も得ますし。そういう姿勢を見て、自分の考えは甘かったなと学びました。
―そうした経験を踏まえつつ、自分が企業の現場に立つ先輩として学生の方を見る時に大事だなと思うポイントはどんなものがあるでしょうか?
N 「とにかく化学が好きなんだ」という姿勢でしょうか。そういう人はきっと、いいものを生み出してくれると思います。
―化学が好き、という気持ちですか。
N 様々な制約がある中で、効率よくやっていくには、好きじゃないとできないと思います。
―なるほど。逆説的な話になりますが、研究室に居ながらそういう気持ちが見えない人っているものですか?
N いると思います。探求心ではなく結果を求めた研究というか、論文に載せるために研究をしている人というのもいますが、ものづくりにおいては、それはあまりよくないなと思います。結果が出て論文に載ったらそこで終わってしまうので。そうではない人の方が、いいものをつくれると思います。
N そうですね。「楽しむ」という意識ですね。どんなことでも辛いと思ってしまうと辛くなるのですが、けれども「こんな結果になるんだ」と楽しむ方向に捉えれば状況は変わってくるものだと思います。
―楽しんで取り組む意識ですか。
N この分野では、それこそ100回検討するという様な事はざらにあります。数回やってダメだからと落ち込んでしまうと続けられなくなってしまいます。ですが、「こんな結果になるんだ」と楽しめれば100回でも200回でも継続できるので、いつか求める結果につながるんじゃないかなと思います。ですので、楽しむことがとても大事ですね。
―その境地に行き着くきっかけは何ですか?
N 今の職場の先輩ですね。
―先輩ですか。
N 入社した当時は、先輩の姿を見て学ぶことが多くあるのですが、その先輩が研究している横で「今、何バッチやったんですか?」と軽く聞いた時に「うん、104バッチ目」と、私の想像していた回数の次元を軽く超えていたんですね。
―それはすごいですね。
N 数回検討しただけで、できることもあると思います。ただ、そこまでやった方が後々に活きるんですね。知見も得ますし。そういう姿勢を見て、自分の考えは甘かったなと学びました。
―そうした経験を踏まえつつ、自分が企業の現場に立つ先輩として学生の方を見る時に大事だなと思うポイントはどんなものがあるでしょうか?
N 「とにかく化学が好きなんだ」という姿勢でしょうか。そういう人はきっと、いいものを生み出してくれると思います。
―化学が好き、という気持ちですか。
N 様々な制約がある中で、効率よくやっていくには、好きじゃないとできないと思います。
―なるほど。逆説的な話になりますが、研究室に居ながらそういう気持ちが見えない人っているものですか?
N いると思います。探求心ではなく結果を求めた研究というか、論文に載せるために研究をしている人というのもいますが、ものづくりにおいては、それはあまりよくないなと思います。結果が出て論文に載ったらそこで終わってしまうので。そうではない人の方が、いいものをつくれると思います。
武器をもつこと
武器をもつこと
―なるほど。少し話が重なりますが、Nさんから見て「こういうタイプの人は現場に合うんじゃないかな」と思うポイントはありますか?
N 武器を持っている人、だと思います。この分野に対しては負けない知識を持っているという人は、どこにいってもきっと仕事がやりやすいと思います。
―武器ですか。
N 自分の武器を起点に周辺の事へ派生させていければ信頼性が増しますし、周囲の人たちからも教え・教えられという形で相乗効果が生まれて成長していけると思うので、人に負けない武器を持った人というのは求められると思います。
―そうしますと、仕事はやはりチームで取り組んでるイメージなんでしょうか?
N ある意味、個人戦の側面もあります。大きく見てチームではあるのですが、それぞれに責任をもって担当製品を取り扱っているというイメージなので、基本的には自分が一番その担当製品に詳しくないと困る、という感じです。
―なるほど。そういう面ではたしかに武器を持つことというのは大切ですね。
N はい、自分がそこでは一番詳しくないといけないんだという自覚を持つ意識が大切かと思います。
―最後になりますが、学生の方に向けて、在学中にこんなことを頑張っておくといいよ、というアドバイスなどはありますか?
N そうですね、自分の好きな分野を極め尽くすと、後々の自分に活きてくると思います。ですので、何か一つのテーマを決めたら、それを頑張れ!と伝えたいですね。
―自分の好きな分野を極める、ですか。
N 学生時代はテーマを絞り、最先端の研究ができます。その反面、研究範囲が狭くなることや、広範囲の根本的な勉強が後回しになることもあると思います。社会人になった際、学生時代のテーマが続くわけではありませんから、土台となる知識が無いと上に積み上げられなくなるんですね。在学中に根本的なところを極め尽くさないと、新しいところにいった時に土台が無く大変な思いをするので、『得られる知識を極め尽くせ!』と思います。
―Nさんは在学中、どんな感じで基礎的な土台作りをされましたか?
N 私の場合は、大学院の時も時間が許す時は単位と関係なくても、できるだけ大学の授業に出るようにしていました。
―院の研究ではなく、大学の授業ですか?
N はい、やはりそこが唯一、基礎を学べるところだと思いましたので。大学院では研究が先行していますから、そういう機会をつくらない限りは、中々基礎を学ぶことはできないかなと思います。研究で行き詰った時に助けてくれるのは、授業で得られるそうした基礎知識なので、意識して授業に出て学ぶようにしていました。また、学部の授業で使用した教科書は、今でも読み返すことがあります。
―なるほど。
本日は貴重なお話を聞かせて頂きまして、ありがとうございました。
N ありがとうございました。
【文責:(株)スプラウト 分須弘二】
N 武器を持っている人、だと思います。この分野に対しては負けない知識を持っているという人は、どこにいってもきっと仕事がやりやすいと思います。
―武器ですか。
N 自分の武器を起点に周辺の事へ派生させていければ信頼性が増しますし、周囲の人たちからも教え・教えられという形で相乗効果が生まれて成長していけると思うので、人に負けない武器を持った人というのは求められると思います。
―そうしますと、仕事はやはりチームで取り組んでるイメージなんでしょうか?
N ある意味、個人戦の側面もあります。大きく見てチームではあるのですが、それぞれに責任をもって担当製品を取り扱っているというイメージなので、基本的には自分が一番その担当製品に詳しくないと困る、という感じです。
―なるほど。そういう面ではたしかに武器を持つことというのは大切ですね。
N はい、自分がそこでは一番詳しくないといけないんだという自覚を持つ意識が大切かと思います。
―最後になりますが、学生の方に向けて、在学中にこんなことを頑張っておくといいよ、というアドバイスなどはありますか?
N そうですね、自分の好きな分野を極め尽くすと、後々の自分に活きてくると思います。ですので、何か一つのテーマを決めたら、それを頑張れ!と伝えたいですね。
―自分の好きな分野を極める、ですか。
N 学生時代はテーマを絞り、最先端の研究ができます。その反面、研究範囲が狭くなることや、広範囲の根本的な勉強が後回しになることもあると思います。社会人になった際、学生時代のテーマが続くわけではありませんから、土台となる知識が無いと上に積み上げられなくなるんですね。在学中に根本的なところを極め尽くさないと、新しいところにいった時に土台が無く大変な思いをするので、『得られる知識を極め尽くせ!』と思います。
―Nさんは在学中、どんな感じで基礎的な土台作りをされましたか?
N 私の場合は、大学院の時も時間が許す時は単位と関係なくても、できるだけ大学の授業に出るようにしていました。
―院の研究ではなく、大学の授業ですか?
N はい、やはりそこが唯一、基礎を学べるところだと思いましたので。大学院では研究が先行していますから、そういう機会をつくらない限りは、中々基礎を学ぶことはできないかなと思います。研究で行き詰った時に助けてくれるのは、授業で得られるそうした基礎知識なので、意識して授業に出て学ぶようにしていました。また、学部の授業で使用した教科書は、今でも読み返すことがあります。
―なるほど。
本日は貴重なお話を聞かせて頂きまして、ありがとうございました。
N ありがとうございました。
【文責:(株)スプラウト 分須弘二】